英語

日本人が間違いやすい英語表現とは?

日本人の英語表現で、間違いやすいパターンを整理すると次のようになります。

1. 否定疑問文に対するYes/Noの回答が日本語の逆です。
2. 行為と状態とは別の言葉を使います。
3. 同じ日本語でも英語では違う単語を使います。
4. 疑問詞の使い方が日本語と異なる場合があります。
5. 同じ英単語でも、2つの意味をもつものがあります。
6. カタカナを英語にして使うと間違う場合があります。

これからを踏まえて、詳しく解説していきます。

否定疑問文に対する回答

回答の内容が肯定であればYes、否定であればNoです。

質問が肯定形でも否定形でも関係ありません。

このことは、中学校でも学びますが、ついうっかり日本語と同じようにYes/Noを答えがちです。

次の文例を検討して下さい。

“Don’t you like coffee?”
(コーヒーは、嫌いですか?)

“Yes, I do”.
(いいえ、好きです。)

“No, I don’t”.
(はい、嫌いです。)

“Don’t you dislike coffee?”
(コーヒーは、嫌いではないのですか?)

“Yes, I do”.
(はい、嫌いです。)…

紛らわしいので、“Yes, I dislike”.
または“No, I don’t like coffee”.と答える方が良い。

“No, I don’t”.
(いいえ、嫌いではありません。)…

紛らわしいので、“No, I don’t dislike”.
または“Yes, I like coffee”.と答える方が良い。

“Don’t you mind opening the window?”
(窓を開けていただけませんか?)

“No, I don’t mind”.
(はい、構いません。)
= “I will open the window”.

“Yes. I’m sorry, if you don’t mind, because I have a bad cold”.
(いいえ、私はひどい風邪をひいているので、もし構わなければ、窓を開けないで下さい。申し訳ないですが。)

“Would you mind driving me to the school?”
(学校まで乗せていってくれない?)

“No, not at all”.
(いいですよ。)
= “No, I don’t mind driving you”.

“Yes, I’m sorry. I have to go to the other direction”.
(いや、反対方向へ行くので、学校へは乗せていけない。)
= “Yes, I do mind”.

 

このような否定疑問文に“Yes”で答える際、ネイティブは通常、“Yes”を付けず、いきなり本文を言う場合が多いようです。

その方が丁寧だそうです。

さらに、誤解を避けるため、否定疑問文自体を使わず、肯定疑問文で尋ねる方が良いという意見の人もいます。

しかし、会話の前後関係から否定疑問文で尋ねなければならない場合もあります。

愛煙家から、“Would you mind my smoking in this room?”
(myはmeでも可)と聞かれた時、即座に「承諾」または「謝絶」を言えるように練習しておきましょう。

行為と状態の区別

行為なのか、状態なのかで使う単語が変わります。

●「忘れ物した」のは状態ですから“leave”を忘れた行為であれば、“forget”です。
(誤)I forgot my bag in the hotel.
(正)I have left my bag in the hotel.

 

●「寝る」は、“go to bed”(行為)と“sleep”(状態)とを使い分けます。
(誤)“What time did you sleep last night?”
(状態の時刻を聞いています。)

(正)“What time did you go to bed last night?”
(行為の時刻を聞きます。)

(正)“Did you sleep well last night?”
(状態の良否を聞きます。)

 

●「死ぬ」は、“die”(行為)と“dead”(状態)とを使い分けます。
(誤) His dog was dead a week ago.
(再び生き返った可能性を示唆します。)

(正)His dog died a week ago.
(過去の事実のみ述べています。)

(正)His dog has been dead for a week.
(過去に死亡し、生き返っていないことを述べています。)

同じ日本語でも英語は異なる

日本語では、同じ言葉を使っても、英語では別の単語を使う場合があります。

●「トイレを借りる」は、「車を借りる」のとは違って、トイレを「使う」のです。
したがって、“borrow”ではなく、“use”を使います。

(誤)“May I borrow a toilet at your house?”
(携帯用トイレならあり得ます。)

(正)“May I use a toilet at your house?”

 

●「家または部屋を借りる」場合は、「賃借する」のです。
したがって、“borrow”ではなく、“rent”を使います。
借金をする場合は、“borrow”を使います。

(誤)“Can I borrow the house?”
(正)“Can I rent the house?”
(正)“May I borrow 10,000 yen from you?”

 

● 同じ「予約」でも、人と時間・場所をセットして予約するのは、“appointment”で、レストランのように場所と時間をセットして予約するのは、“reservation”または“booking”です。

(誤)I have made a reservation with him at 10 in the morning.
(正)I have made an appointment with him at 10 in the morning.
(正)I have made a reservation for the restaurant at 1 pm.

(誤)I booked my boss right now.
(bookは、人には使いません。)
(正)I have booked a cab at 9 am by phone.

 

●日本語の「面白い」には、2種類あります。

ワッハッハと笑う面白さは、“fun”で、「興味がある」という場合は、“interesting”になります。

(誤)We had a lot of interesting at the picnic.
(正)We had a lot of fun at the picnic.

 

●人に「会う」場合、初対面のときは、“meet”で、何度も会った人の場合は、“see”を原則として使います。
そうでない使い方をする人もいますが。

(誤) “How do you do?” に対して、“Nice to see you”.
(正) “Nice to meet you”.または、“Nice to see you again”.

【注】 “How do you do?” に対して、“How do you do?” と同文で返答するのは、堅苦しい印象を与えます。
“Nice to meet you”.が望ましいです。

 

●「望む、期待する」は、“hope”と“wish”が一般的に使われます。
実現性が高い場合、“I hope I can…”

(現在形または単純仮定法過去)などとし、低い場合は、“I wish I could…”(反実仮定法)などとします。

Be動詞の場合、“could”は、“were”になります。
(誤)I hope I can fly to the mountain.
(実現性がない。)

(正)I wish I could fly to the mountain.
(現在の事実に反する。)

(正)I hope the rain will stop soon.
(望ましい方向を期待する。)

疑問詞の使い方

● “Where”は、「場所」がどこかを尋ねる疑問詞で、住所を尋ねる疑問詞ではないです。

(誤) “Where is your address?”
(君の住所を書いたカードはどこにあるの? というような意味になります。)

(正) “What is your address?”
(君の住所はどこ?)

(正) “Where are you living?”
(君は、どこに住んでいるの?)

 

● “When”は、「いつ」かを尋ねる疑問詞で、時刻(何時何分か)を尋ねる疑問詞ではないです。

(誤) “When is it now?”
(“It is 21st century now”. とでも答えるのでしょうか?)

(正) “What time is it now?”
(時刻を尋ねています。)

(正) “When will you go to school?”
(回答は、時刻だけではなく、明日、来月などの可能性を含んでいます。もちろん、時刻を答えることもできます。)

 

●“Who”は、“Which”(どちら)と同じ使い方ができます。
(正) “Which is taller, you or your cousin?”
(正) “Who is taller, you or your cousin?”

 

● “Who”は、口語では“whom”(目的格)の代用としても使われます。
(正) “Whom did you see?”
(正) “Who did you see?”

2つの異なる意味をもつ英単語

●「素晴らしい」という時、様々な形容詞が使われます。

“Great”、“excellent”、“wonderful”、“marvelous”、“fantastic”、“amazing”、“impressive”、“brilliant”、“beautiful”、“admirable”などは、本当に素晴らしい場合に、“good”は、まあまあの時に使います。

 

● “How are you?” と聞かれたら、多少体調が悪くても、“I’m fine, thank you. And you?” と答えます。

これは、「今日は、…」という程度の意味だからです。“I’m not fine”. と答えたら、重症と判断されて救急車を呼ばれる可能性があります。

 

● “Thank you”. には、感謝の意の他に、「よろしく」という意味があります。

講演会場などで、“Quiet please. Thank you”. と言われた場合、感謝されたのではなく、「静かにして下さい、よろしく。」と念を押されたのです。

“Thank you”. は、様々な場面で言われますが、その多くは、「よろしく」という意味です。

逆に、「よろしくお願いします。」は、日本語で頻繁に使われる挨拶用語ですが、そういう場面では、“Thank you”. と言っても、ほぼ間違いありません。

 

● “Good night”. には、「お休みなさい」の他に、「さよなら、また今度」という意味があります。

したがって、友達などと別れるのが、朝でも昼でも、“Good night”. と言って別れます。もちろん、“Bye”. とか、“See you”. と言うことも多いですが。

“Good night”. には、どちらかと言うと、「もう今日は会わないね。ぐっすりお休みなさい。」という意味が込められているのです。

辞書によっては、「さようなら(夜別れるとき)」と書いてありますが、夜に限りません。

 

●“Could”には、“can”の単なる過去形と、反実仮定法の使い方があります。

そのため、「航空券を買うことができた」という場合、“I could buy the air ticket”. と言うと、実際に買ったのか否か、判然としません。

つまり、“…, if I had enough money”が省かれている可能性があるからです。

そこで、実際に買えた場合は、“I was able to but the ticket”.というように言うのが、あいまいさを排除した正しい表現です。

カタカナを英語にして使うと間違う

私は、「カタカナ」は、外来語をその発音のまま即座に日本語に取り込める素晴らしい「発明」だと思っているのですが、欠点もあります。

それは、カタカナ化した英単語を英文の中に取り込むことで、意味不明の英語にしてしまう場合があることです。

●日本語の「サービス」には、「奉仕すること」と「無料で提供すること」の2つの意味があります。

しかし、英語の“service”には、「無料」という意味はありません。

無料と言う場合は、“free of charge”とか、“free delivery”(無料配送)、“complimentary”(自由にお使い下さい。持ち帰りもOK)などと言います。

 

●日本語の「サラリーマン」は、英語では使えません。

“Salaried man”も使いません。

強いて言えば、“salaried staff”(従業員)または“salaried worker”(給与所得者)です。

しかし、欧米のカルチャーとして、給与をもらっているかどうか、は重要でないため、“sales person”、“computer engineer”、“accountant”、“high school teacher”などと具体的な職業を尋ねたり、答えたりします。

 

●英語の“present”という語は、日本語の「プレゼント」と違って、フォーマルな「授与」を意味します。

友人や家族にプレゼントする場合の動詞は、“present”ではなく、“give”を使います。

 

●日本語の「チャレンジ」は、試験・入試などに挑戦する時に使いますが、英語の“challenge”は、「人に対して挑む」時に使います。何かを達成するために頑張るという意味はありません。そういう場合は、“I will try to…”と言います。

 

●日本語の「鍵(カギ)」は、キー(“key”)と錠(“lock”)の両方を意味します。

英語では、この2語を使い分けます。

例えば、“Put the key in the lock and turn it”. という言い方です。

 

●英語の“Yes”は、「はい」ですが、「はい」は、常に“Yes”ではありません。

電話で、「もしもし」とか、「はい」という場合は、“Yes”ではなく、“Hello”と言います。

 

●英語で“holiday”という場合、個人的休暇を意味しません。

あくまでも、所属団体(会社・学校など)または国家の一斉休日(祭日)を意味します。

周囲の人が働いている時に、自分が休みを取る場合は、“take a day off (with pay)” と言います。

 

●日本語で「ミス」と言うと、「失敗」を意味しますが、英語で「失敗」は、“mistake”です。

“Miss”は、「乗り遅れる」、「見落とす」という意味で、失敗には違いないですが、“mistake”が適当です。

“I miss you”.は、「あなたに会えなくて寂しい」という意味で、失敗ではありません。

 

●“Staff”は、あるグループの人々全員を指して言います。個々の従業員を指して言う時は、“a staff member”と言います。“He is my staff”.という言い方は間違いです。

 

● 日本語で、「クレーム」と言うと、苦情や文句を言う意味になりますが、英語で“claim”という場合は、「法的な要求をする」、「法的権利を主張する」ことを意味します。

苦情は、“complaint”です。

 

●乗り物の出発に関し、“start”という語を使うのは間違いです。“Start”は、何かを始める、開始することを意味し、列車や航空機の出発は、“depart”または“leave”です。

 

●「イメージする」には、「想像する」という意味がありますが、英語の“image”は、名詞で、動詞は“imagine”です。

“Image”を動詞として使うと、語彙が乏しい印象を与えます。
(John Lennonの“Imagine”を思い出しましょう。)

 

●“Okay?”は、軽く使われるため、どんな場合でも使えそうですが、“Are you okay?”は、相手の身体状況・健康状態を尋ねる場合で、物事や提案などが相手にとって問題ないかを尋ねる場合は、“Is it okay with you?”または、“Is that all right?”と尋ねます。

 

●日本語の「客」は、お金を支払ってくれる人のすべてを指します。
しかし、英語では、細かく分かれます。面倒でも使い分けねばなりません。

 

● レストラン、バー、喫茶店の客…“customer”

 

● ホテルの宿泊客、家庭への招待客…“guest”

 

●職場や家庭への訪問客…“visitor”

 

● 医師・コンサルタント・弁護士など専門職の顧客…“client”

 

● 乗り物の乗客…“passenger”

 

●講演やコンサートの聴衆…“audience”

 

●スポーツ試合の観客…“spectator”

 

●病院・クリニックの患者…“patient”(日本語でも「客」とは言いませんが…)

まとめ

日本人にとって、外国語を習得するのは容易ではありません。

それは、ヨーロッパ言語に限らず、アジアの言語でも同じです。

しかし、英語は、戦後のアメリカからの文化的・物質的輸入によって、外国語の中でも最も身近な言語となり、さらにインターネットの普及により、国際語としての普及も進みました。

英語は、幸いなことに、他のヨーロッパ言語と比較して、文法的に簡素です。

しかし、上記したように類似のカタカナ英語とは、異なる場合も多く、細部まで理解し、使いこなすには、長年月の努力を要します。

しかし、その努力は、将来必ず報われます。

それぞれの頂上を目指して、努力を続けて下さい。

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