英語

アメリカ英語とイギリス英語の違いを検証しました

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英語は、就職・転職・海外出張・国際取引・留学などで必須ですが、最近はインターネットの普及により、一層国際語としての地位を確立してきました。

しかし、日本で使われている「アメリカ英語」にある程度慣れると、他の英語圏の英語との違いが気になります。

私も、オーストラリアやインドへ出張した時、彼らの英語の発音が、アメリカ英語の発音とあまりにも違うので、びっくり仰天しました(本当です!)。

そこで文献などを調べた結果、アメリカ英語とイギリス系の英語とは、様々な点で違いがあり、その違いを知らないと不都合なことが起こる可能性があることがわかりました。

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英語の歴史とアメリカ英語の独立

現代の英語は、ゲルマン語系の文法形式を維持しつつ、ラテン語・ギリシャ語・フランス語など多くの「外国語」の語いを「借用」し、取込んできました。

それは、漢語(中国語)をふんだんに取込んだ、日本語の歴史と同じです。

今日、2字熟語~4字熟語などの漢語を排除した日本語が考えられないように、「外国語」なしの英語はあり得ません。

歴史的には、紀元5世紀頃まで、現在の北西ドイツ、オランダ、デンマークに居住していた、アングル人、サクソン人、ジュート人、フリジア人らが、いわゆる「ゲルマン基語」を話していたといわれています。

英語は、このゲルマン基語から派生した「西ゲルマン語」に属し、ドイツ語と兄弟の関係にあります。

さらに歴史を遡ると、ゲルマン基語は、紀元前1世紀頃、「印欧基語」から枝分かれしたもので、ケルト語系、ラテン語系、ギリシャ語系、アルメニア語系、インド・イラン語系、バルト・スラブ語系などと兄弟関係にあります。

紀元410年頃、ローマ帝国がブリテン島から撤退した後、アングル人らが同島に定住し始め、英語が独自の発展を始めたのです。

その後、ヴァイキングの侵入により北欧語(古ノルド語)を借用し、1066年、ノルマンディー公によるイングランド征服以降、大量のフランス語を借用しました。

1776年、北米13州の独立宣言以降、アメリカの英語が徐々に、本家イギリスの英語から独立していきました。

アメリカ英語とイギリス英語の違いは、スペル、単語の使い方、数字表現、発音、イントネーションなど、様々な点に見られます。

個別に見ていきましょう。

スペルの違い

まず、気付くのはスペルの違いです。

アメリカ英語では、-erと綴るところが、イギリス英語では、-reと綴ります。

また、アメリカ英語の-orが、イギリス英語では、-ourとなり、-zeが、-seになったりします。

さらに、イギリス英語では、eやuが追加・挿入されたり、子音lやmがだぶったりします。

全般的に、アメリカ英語のスペルは、イギリス英語を単純化してきたといえそうです。

アメリカ英語 イギリス英語 意 味
center centre 中央
meter metre メーター、メートル
theater theatre 劇場、映画館
labor labour 作業、労働者
color colour
favor favour 親切な行為、好意
honor honour 名誉、評判
organize organise 組織化する
analyze analyse 分析する
judgment judgement 判断、裁判
catalog catalogue カタログ
leveling levelling 平準化
labeled labelled ラベル付けした
program programme プログラム
check cheque 小切手

使う単語の違い

例えば、ガソリンをアメリカ英語ではgasといいますが、イギリス英語では、petrolといいます。

もちろん、アメリカでもpetrolは、石油の意味で使われています。

下記のように紛らわしい単語もありますが、ほとんどは、両言語で共通に使われていますので、あまり心配する必要はありません。

アメリカ英語 イギリス英語 意 味
bill note 紙幣
check bill 請求書
elevator lift エレベータ
cab taxi タクシー
trunk boot 車のトランク
hood bonnet 車のボンネット
potato chips crisps ポテトチップス
French fries chips フライド・ポテト
restroom toilet / lavatory 公衆トイレ
bathroom toilet / lavatory 個人住宅のトイレ
vacation holiday 休暇、休日
pants trousers ズボン
soccer football サッカー
football American football アメリカン・フットボール
sweater jumper セーター
baggage luggage 荷物
subway underground railway 地下鉄
fall autumn
flat apartment アパート
line queue

文法や数字表現の違い

文法的な違いは少ないですが、多少あります。

30分や15分といった時間の表現、ビルの階数表現などは、両言語で違います。

イギリス英語では、アメリカ英語で過去形を使うケースでも現在完了形を使う場合が多い、と主張する人がいますが、これは個人差が大きいと思います。

Just, already, yetは、アメリカ英語では、過去形とともに使われ、イギリス英語では、現在完了形とともに使われると書いてある教科書もありますが、必ずしもそうではありません。

これも個人差が大きいようです。

アメリカ英語 イギリス英語 相違点
Do you have…? Have you…? イギリス英語では、「have動詞」という概念が残っています。
I don’t have… I have not…
…in the hospital …in hospital イギリス英語では、場所・時間に関し、theが省かれる傾向があります。
…the next day …next day
getの過去分詞:gotten getの過去分詞:got -enのついた過去分詞形は、古い英語
first floor ground floor ビルの階数は、アメリカでもイギリス式にしている場合があります。
second floor first floor
two fifteen a quarter past two イギリス英語では15分前後は、a quarterを、30分は、a halfを使います。
three thirty a half past three

現在の動向

カナダは、イギリスの植民地でしたが、アメリカと距離的に近いため、カナダ英語は、アメリカ英語とイギリス英語の中間に位置します。

世界的には、イギリス英語がよりシンプルなアメリカ英語化する傾向が見られます。

一方、アメリカ国内では、「アフリカ系アメリカ英語」(African American English)が普及しつつあります。

これは、主としてアメリカの黒人が使い始めた簡略英語です。

インド英語も、独自の発展をしつつあります。(これらは、別の機会に!)

最近のIT技術の発展は、「ネット・スピーク」(netspeak)といわれる新英語を形成しつつあります。

ネット上では、音声言語のもつ強調・抑揚を短く表現するために、略語、顔文字、大文字の羅列などが導入されています。

特にアメリカ英語において、ポリティカル・コレクトネス(political correctness、略称:PC)の名のもとに、人種・障害・性による差別表現が排除され、よりニュートラルな単語を使うようになってきました。

その一部を次に示します。

不適切な表現 推奨表現 理由
cripple disabled / handicapped 障害者差別
blind visually impaired
deaf hearing impaired
dumb mute
black people African American 人種差別
white people Caucasian
chairman chair person 性差別
Miss / Mrs. Ms.
stewardess cabin attendant
housewife homemaker
man and wife husband and wife
everyone …, he everyone …, they (単数)
ship / county / city …, she Ship / country / city …, it

まとめ

英語は、今後も変化を続け、使用者数も増え続けると思います。

それと同時に、世界各地で独特の方言化も進み、世界共通語としての「統一的英語」の実現は困難になっていくでしょう。

言語は、所詮コミュニケーションの「道具」ですから、時代とともに、民族とともに、使いやすく変化させていけば、それで良いのだと思います。

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